山 名 | 大野権現山 |
標 高 | 699.5m |
場 所 | 廿日市市大野町 |
登 頂 | 2022.11.2 |
アクセス | JR宮内串戸駅8:12→宮内串戸駅バス停8:32→佐伯工業団地入口バス停8:53 ○おおの自然観察の森→JR大野浦駅 |
コース | ○佐伯工業団地入口バス停8:58→9:19-9:27登山口→山頂11:12 ○山頂12:07→おむすび岩13:16 ○おむすび岩13:28→学習広場14:06 |
メンバー | 美・山の会 11名 |
過去記録 | R2.11.18 R1.11.6 H27.11.11 |
大野権現山(699.5m)は廿日市市の大野と峠との境界にある廿日市市20名山の一つで、大野権現山から烏帽子山、船倉山へと東西に伸びる長い縦走路の西端に位置します。
権現山の山名は諸神は仏(阿弥陀)の仮の姿(権現)でそれを祀るために山中に社が置かれたことに由来するとされています。大野権現山もそうした信仰の山で各地に存在する権現山と区別するため谷和権現山、日裏権現山、緑井権現山などと同様に大野の名を冠して区別したものでしょう。
大野権現山の山頂からは北方向に大峯山や野貝原山などが展望できます。また一段下の露岩「展望台」からは広島市街そして野貝原山や船倉山山系、経小屋山などの山並みと宮島や能美島など瀬戸内の島々が広がる素晴らしい眺望が得られます。
おむすび岩(685.1m)は眼下にベニマンサク湖、東方向には烏帽子岩山から船倉山に続く山並み、南方向には宮島から瀬戸内海の島々さらに西側には経小屋山から三倉岳などと大野権現山を優る展望が広がります。
登山コースは山の南側と北側とからの二つに大別でき、一般的には道標などが整った南側のおおの自然観察センターから登られています。
今回はマイナーな北側の佐伯工業団地から登って大野権現山に至り、縦走路を東進しおむすび岩を経て自然観察の森へ下山しました。北側ルートは急傾斜で軽い岩場もあるなど多少ワイルドな趣がありますが、下山ルートは遊歩道となり階段や導標が整備されています。
○佐伯工業団地入口バス停8:58〜下峠ルート登山口9:19
佐伯工業団地入口バス停で下車し「佐伯工業団地案内図」の大きな案内板の所で左折して佐伯工業団地の方に進みます。
すぐ左前方にはこれから向かう権現山とおむすび岩そして船倉山へと繋がる尾根が望めます。また右側後方には大峯山が見えています。
トラックの行き交う工業団地内の道を進み、青光園団地に入ると団地案内図があるの現在地と権現山登山口を確認してます。
バス停から20分余りで下峠ルート登山口のある青光園団地の最深部に到着しました。特に案内表示類はありませんが、2棟のブッロク積みの建造物がありその奥に山道が延びています。ここには駐車可能なスペースもあります。
○登山口9:27〜山頂11:12
登山口に入ると登山路はすぐ小沢の中を歩くような悪路となりました。その後も数カ所足場の悪い所も見られましたが概ね穏やかに登って行きます。10分ほど進み小沢を渡ると沢は左に去り、その先は多少荒れた道となりました。道は右手に植林を見る辺りから歩きやすくなり登山口から30分ほどで峠に到着しました。
峠からは左(東方向)に取り付きます。とくに案内類はありませんが赤い杭がありテープとリボンもあります。峠からはこれまでとは一転して直登、急登となりました。15分ほどで岩を越えたり巻いたりしてジグザグとなった道を登っていきます
。30分余りで支尾根に出ると津田方面が少し望めホッと一息つけます。峠から40分ほどで補助ロープの架かる岩が現れましたがとくに危険ではありません。その後も岩を越えたりの道でロープもありました。急登を越えると紅葉が見られるようになり幾分穏やかな道になってきました。道は穏やかですが岩を越えての道が続き、城門のような岩の間を抜けると権現の祠前に飛び出しました。
○山頂12:07〜おむすび岩13:16
倒壊しそうな小さな権現祠の前は広場となり「権現山 標高699.5M」の標柱と三等三角点が置かれています。三角点の先は自然観察の森やおむすび岩方面への登山路が下っています。祠の前を進むと巨岩で囲まれた山頂の広場に出ました。
北側には平らな露岩の上に二つのおむすび状の巨岩が置かれたような奇岩があります。岩からは眼下に工業団地内などが広がり、北から東に大峯山や野貝原山、東から南には広島市街や宮島方面が望めます。また直下の展望台と呼ばれる大岩からは広島市街そして野貝原山や船倉山、経小屋山これから向かうおむすび岩、そして宮島や能美島など瀬戸内の島々が広がります。
展望を楽しんだ後は三角点まで引き返し次の目的地のおむすび岩に向かいます。早速急な下りとなりますが、遊歩道として整備されているため木階段もあり道は格段に良くなります。15分ほど下ると左手に登る道が分岐していますが、ここは右の巻き道をとります。盛りのシロモジの黄葉を楽しみながら穏やかに道は下っていきます。
山頂から30分ほどで右手から自然観察の森ルートが合流しました。分岐には「←権現0.8km」、「←ベニマンサク湖1.1km」、「おむすび岩1.0km→」の道標が立っています。
この先も華やかな黄葉を楽しみながらの道が続きます。ベニマンサク湖の分岐から6分ほどで鞍部に達しました。佐伯町分岐には「←権現山1.4kM」と「←佐伯町」の道標があり、左に佐伯工業団地入口バス停への道が分岐します。
分岐からは最後の難関となる階段を登りますが華やかな黄葉に助けられます。10分ほど耐えると階段も終わり地籍図根三角点のあるコブに着きました。
図根三角点から下り穏やかな道を6分余りで「←権現山1.8km・おむすび岩0.4km→」の道標に出会いました。
軽くアップダウンを繰り返し12分ほどで烏帽子岩山・船倉山への縦走路(上峠ルートへの下山路でもあります)が左に分岐します。ただ前回あった「烏帽子岩山・船倉山→」のプレートは見当たりませんでした。分岐から一登りし2分ほどでおむすび岩に到着しました。
○おむすび岩13:28〜観察の森14:06
ちょっとした広場に「おむすび岩」の案内板が立ち、木柵の外側の巨大な露岩に今にも転落しそうなおむすび型の岩が乗っかっています。
おむすび岩は格好の展望地で北側こそは樹木に遮られるものの眼下にベニマンサク湖、東方向には烏帽子岩山から船倉山に続く山並みと広島湾、そして南方向には宮島や能美島などの瀬戸内海の島々、さらに西側には経小屋山から三倉岳などが広がっています。
下山は自然観察の森としておむすび岩の左手を巻く形で下ります。出だしから滑りやすい急な降りの道ですが、すぐ階段とも土留めともつかない木構造物が現れました。荒れ気味の道を13分ほど下ると「←ベニマンサク湖0.9KM・おむすび岩0.3KM→」の導標がありました。導標からも土留めが見られましたがほどなく道は穏やかになりました。
「おむすび岩0.3KM」から13分で「おむすび岩→」の案内が出ました。続いて湿地帯に入り小橋がありました。分岐に出ると「←ベニマンサク湖・おむすび岩1.0KM→」の導標です。続いて「←ミズゴケの小径」の案内が出ると分岐から4分で東屋のある学習広場に下山しました。
広島里山紀行記