山    名   大野城山 
標  高 265.6m
場  所 廿日市市大野町 
登  頂 2023.10.4
アクセス JR五日市8:07→JR大野浦8:24 
コース 登り:妹背園地9:24→山頂10:20
降り:山頂10:26→10:34-11:40南展望岩→塩屋登山口12:19 
メンバー 美・山の会 11名 
過去記録 2021.11.3  2018.9.26   

 

 大野城山(265.6m)は廿日市大野町に位置し四等三角点が置かれており、山麓には推古天皇時代(603年)の創建と云う大頭神社や妹背の滝があります。
 山頂部は中世の山城、門山(かどやま)城址とされ、散在する露岩には柱穴とされる人工穴などの遺構が残されています。
 山頂からは大野瀬戸を挟んで宮島の駒ヶ林、三劍山、岩船岳などを望むことができますが、少し下った南展望岩からは更に素晴らしい景観が得られます。
 今回は妹背園地から城山ルートで大野城山に登り塩屋ルートで経小屋山登山口に下山しました。コースは案内表示や補助ロープなどが整備され安心して歩けます。JR大野浦駅の背後と云う交通至便の里山で適度のアップダウンや散在する露岩、巨岩群と変化に富んだ山歩きを楽しむことができました。

○JR大野浦駅8:33〜登山口9:23
 JR大野浦駅北口前広場から右折して、かつてはそれなりに賑わったであろう商店街を進み大頭神社を目指します。
 30分ほどで石造りの大鳥居を潜って大頭神社に到着しました。参拝後、社殿右手に雌滝(高さ50m)をみて清流沿いに進んで朱色の幾千代橋を渡ります。前方に登山口に連絡する急な石段が登っていますが、先ず妹背の滝(雄滝:高さ30m)に寄りました。
 小休止の後、改めて幾千代橋前の急な石段を登ります。左下に砂防堤を見て8分ほどで県道に出ました。出口には「←妹背の滝・経小屋山徒歩登山道→」の導標が立っています。車道からはすぐ左下方に分岐する細道を下ります、ただこの地点には案内類は見当たりませんでした。滝山橋を渡ると左手に妹背遊園の東屋が見えます。ここには直進は「経小屋山→」、左手に「←城山経由経小屋山登山口」への標識があります。

○登山口9:24〜山頂10:20
 階段を登り狭いi妹背園地を横切ると登山口で「城山・経小屋山登山口」の案内板が立っていました。
 早速急登が始まりますが、深くえぐれた小シダの茂る道はマサ土で登り難いことこの上なしです。急速に高度を上げると10分余りで補助ロープが現れました。次いで7分ほどでコシダが消えると2番目の補助ロープです。
 再度小シダの道に変わり10分余り登ると岩が現れ始め、左右の大岩の間を抜けて登ります。3番目の短い補助ロープを越えるとつかの間、道が緩みました。軽く登った尾根のマツの根元に板が立て掛けてありましたが、既に文字は判読できませんでした。
 穏やかになった尾根道を進むと、短いロープから10分で岩があり、木の間越しに対岸を望めました。ここらすぐ道は急落します。
 降った所は鞍部の三叉路分岐で、来た方向は「←妹背の滝へ」、左に降る道は「←行者山ルート」の案内がありました。右手が城山方面ですが、こちらには案内類は見当たりませんでした。
 山頂を巻く形で薄暗い鞍部を進むとすぐ登りにかかりました。コシダの道を登ると鞍部分岐から8分ほどで補助ロープを頼りの超急登となりました。
 2分ほどかけて登り切ると左手に「柱穴」のプレートのある露岩がありました。四角な穴が見られる露岩からは下方に行者山、その先に廿日市の街並みから広島市街地そして宮島の東端が望めました。
 柱穴の露岩から一登りすると城山の山頂に到着です。

○山頂10:26〜南展望岩10:34
 四等三角点が置かれた山頂は思いの外に狭く、展望も南側が開け大野瀬戸を挟んで対岸に宮島の駒ヶ林などが望める程度でした。
 中世の山城、門山(かどやま)城趾とされ「史跡 門山城址」の石柱と「門山城跡」の説明板があり、城の由来や露岩を利用した遺構類について書かれています。山頂の露岩にも穴が穿かれていました。
 より展望の得られる南展望岩に向かうため、説明板の裏側から下山します。降るとすぐ数個の柱穴が規則正しく並んだ露岩があり、その下方には「刀掛け」と書かれ岩肌を階段状に削った岩もありました。
 「矢竹」と案内された篠竹を見て、山頂から5分ほど降ると「経小屋山・大野浦駅→」の案内があり、南展望岩への道が分岐しています。左手に大岩群があり「馬のたらい→」の案内が置かれていました。大岩の間を抜けると「馬のたらい」の案内が掲げられ、長方形に穴が穿かれた巨岩がありました。穏やかな道を降ると、分岐から4分ほどで「南展望岩」の案内がある展望岩です。

○南展望岩11:40 〜登山口12:24
 南展望岩は城山随一の展望地となります。眼下に大野の街並みが広がり、東には絵下山など呉線沿線の山々そして正面には大野瀬戸を挟んで駒ヶ林、三劍山、岩船岳などを擁する宮島が迫っています。弥山は駒ヶ林の背後に隠れているようです。
 大休憩後はJR大野浦駅に向かうため、「経小屋山・大野浦駅→」の案内まで引き返しました。
 案内プレートから塩屋ルートに入るとすぐ補助ロープが現れました。樹林の急な降りはロープが大いに助けとなります。
 大野浦駅への案内から10分ほどで経小屋山と登山口の分岐に降りました。直進がJR大野浦駅、右手は経小屋山方面で、「←大野浦駅」案内が立ち、傍らの大岩には「←経小屋山・城山(右)」のプレートが置かれています。
 JR大野浦駅方向に向けて下山すると穏やかな道がしばらく続きますが、途中にはロープを渡した注意個所もありました。分岐から2分ほどの大岩を過ぎると急な降り道となりました。20分ほど降ると前方が開け、手すりが現れて塩屋川砂防堰堤の脇に出ました。
 コンクリート階段を降りた所は三軒屋墓苑の最深部で、階段の脇には「経小屋山登山口」の表示が立っていました。
 自動車道の高架を潜り墓苑から10分ほど歩くと廿日市市消防団の車庫と八区集会所の前に出ました。右手の駐車場角には「経小屋山登山口→」の案内があります。駐車場から左折して3分ほどでJR大野浦駅に帰着しました。
                    広島里山紀行記


 


  

   

   
  8:33 JR大野浦駅を出発です    9:03 603年創建の大頭神社、左に雌滝が 

   

   
  9:06 妹背の滝(雄滝:高さ30m)に寄りました    9:12 妹背の滝を後に登山口へ 

   

   
  幾千代橋前の急な石段を登ります     9:20 県道合流しました

   

   
  すぐ左手の細道に入り下ります   9:23 滝山橋を渡り妹背遊園に。左は経小屋山へ 





   

      
  9:24 遊園の奥に城山登山口がありました      深くえぐれ小シダの茂る道を 





   

      
  穏やかな所もありますが      9:37 最初のロープが現れました

      





   
     急な登りが続きます      9:42 2番目のロープです 

   

   
  大岩群が出てきました   9:56 短いロープも

   

   
  10:01 ここを越えると急登から解放され   ようやく穏やかな尾根道に 
 
  

   
  木の間越しに対岸の宮島を望めました   10:07 急降りすると鞍部の三叉路分岐に





   

      
  分岐を右折し山頂へ      10:15 超急登をロープを頼りに 

  
 
  10:18-10:20 柱穴の露岩に寄り道です  

            
          柱穴の露岩から行者山の先に廿日市の街並そして宮島の東端が望めました


  

   

   
    10:20 城趾の山頂到着。宮島が望める程度です    10:26 南展望岩に向けて下山します

   

   
  柱穴が規則正しく並んだ露岩が     刀掛けは岩肌を階段状に削った岩です

   

   
  10:30 大野浦駅への分岐から南展望岩へ   長方形に穴が穿かれた巨岩、馬のたらいも 

   

   
  10:34 南展望岩は城山随一の展望地   11:40 JR大野浦駅に向けて降ります 

              

          
         南展望岩からは大野瀬戸を挟んで宮島が迫ってきます  

   

   
  11:44 引き返した分岐から大野浦駅へ    ロープが架かる樹林の急な降りを 

   

   
  10:54 経小屋山への分岐を大野浦駅へ   ロープを渡した注意個所も 

   

   
  大岩を過ぎると急な降り道になります   再び急な降りが





   

      
  前方が明るく開けると登山口も近づきます            12:19-12:24  登山口に下山しました 

   

   
  12:33 消防団車庫前に経小屋山への案内が    12:37 JR大野浦駅に帰着です 
   
   
   
   
   
   

 
 
 
 
          
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