山    名   古鷹山  クマン岳 
標  高 394m  399.2m 
場  所 広島県江田島市 
登  頂 2023.3.8
アクセス ○広島港9:20→切串港9:50
○小用港15:36→広島港15:58 
コース ○切串港10:03→登山口10:28→11:51クマン岳
○クマン岳12:40→林道登山口13:06→山頂13:41
○古鷹山13:50→世上口登山口14:51 
メンバー 美・山の会 10名 
過去記録 2022.3.16   2019.1.16   2017.1.25 

 

 古鷹山(394m)とクマン岳(399.2m)は広島県江田島市に位置します。
 古鷹山は江田島六峰(古鷹山、クマン岳、真道山、砲台山、陀峯山、野登呂山)の中でも四季を通してハイカーに親しまれるシンボル的な存在でます。西峰と東峰から成る双耳峰の山で、三角点は東峰(376.0m)にありますが一般には露岩の西峰を古鷹山と呼んでいます。
 クマン岳は南北に細長く広い台地状の山頂部で、山名はクマのいる山、熊ヶ岳に由来するようです。
 眺望は両山とも素晴らしく眼下には波静かな江田島湾を見下ろし対岸に能美島、さらに大小様々な島々が浮かぶ瀬戸内海の多島美が展開します。気象条件が良ければ四国の山並みまで遠望するできると云いますが今回は少し霞が強かったようでした。
 瀬戸の島々を眺めながらの陽光あふれる尾根縦走路は絶好の日だまり登山コースとなります。
 登山道は海上自衛隊術科学校側と切串側から登るコースがあります。今回は切串港を起点にして尾根のパノラマコースを縦走し、クマン岳から古鷹山西峰を経て小用港に至るコースをとりました。


○切串港10:03〜クマン岳11:51
 広島港から乗船し30分の船旅で切串港に着きました。ターミナル前の道路を横切り「←クマン岳」の案内をみて集落に入ります。狭い道を道なりに進み、人家が途切れるとミカン畑の中の急な舗装路となります。10分ほどでガードレール脇に「クマン岳」の案内プレートのある分岐に出ました(左に進めば古鷹山登山口に向かいます)。右手に上り14分で「←クマン岳登山口」のプレートがある砂防ダム横の登山口に到着しました。
 登山口から竹林に入るとすぐ急な登り道となります。10分余りコシダの茂る道を登ると展望が得られ、切串の集落や対岸の絵下山を見ることができました。すぐ薄い岩露やマサ土の少し足場の悪い個所がありますが補助ロープが架かっています。急登をクリアすると「←クマン岳」、「切串港→」の案内が立つ支尾根に出ました。
 左折して山頂に向かうと7分ほどで主尾根に出ました。出た所は露岩の展望地で北方向の277mピークの先に峠島、元宇品そして広島市街地が広がっています。
 この先は穏やかに登る快適な縦走路となります。5分ほどでザレた斜面を降りますが、その先は次々に現れる岩を越えての道となります。途中、砲台山や幸ノ浦、似島を望む展望地があり一息つけます。
 320m台ピークへ向けての急登が始まると補助ロープも見られました。主尾根に乗って20分余りで320m台ピークに着きました。前方にクマン岳が姿を見せホッとします。岩場を越えるとクマン岳が正面です。最後となる急登を耐えると320m台ピークから20分ほどで山頂に飛び出ました。

○クマン岳12:40〜古鷹山13:41
 四等三角点が置かれたクマン岳の山頂部は南北に細長い台地状の広場となっています。「クマンの鐘」が掛かり展望説明図や登頂記念スタンプ押台も設置されています。展望は広さ故に場所を変える必要はあるものの360度の素晴らしい眺望で、やや霞んでいますが江田島湾から津久茂の瀬戸、広島湾、灰が峰など呉の山並みと呉湾、倉橋島などと飽きることのない景観が展開します。
 次の目的地の古鷹山に向かい下山するとすぐ階段がありました。
 穏やかで快適な尾根道を12分ほど降ると「←帆立岩・クマン岳山頂→」の導標が立つ帆立岩との分岐です。帆立岩が目の先ですから寄ってみました。帆立岩からは正面に均整な山容から御鉢山とも呼ばれる津久茂山が望めます。また津久茂の瀬戸を挟んで野登呂山や砲台山と能美島の山々そして江田島湾や早瀬の瀬戸、倉橋島などが見渡せます。
 改めて古鷹山に向かい振り返ると天を突き刺すような帆立岩が見えています。クマン岳までは数カ所のロープがある程度でしたが、古鷹山へ向けては人工物も出現します。不似合いのようなコンクリート階段が現れ、岩を配した日本庭園のような雰囲気の道を鞍部まで降ります。鞍部から急な木階段を登ると小ピークで、下りも急な階段です。ロープの架かる急な階段を2分で古鷹林道に降りました。ここには「クマン岳登山口」の導標が立っています。
 クマン岳登山口から右手、西方向に1分で「←古鷹山山頂1km」の案内がある古鷹山登山口です。登るとすぐ古い道標があり「古鷹山1040M→」の導標がありました。この先は明るい陽光の中、時折緩むことがあるものの直登の階段が続くことになります。7分ほど登ると階段の左手が危険ではありませんが大きく崩落していました。
 登山口から10分足らずで「←古鷹山山頂700m」の導標です。しばらく急階段から解放されましたが、「←切串林道400m・古鷹山山頂600m→」、「←古鷹山山頂330m」と過ぎて「←古鷹山山頂120m」を見ると再び急階段が始まりました。5分で鎖手すりの張られた急なコンクリートの階段が現れました。階段の先の露岩群を越えると山頂に到着です。クマン岳からちょうど1時間でした。 

○古鷹山13:50〜世上口登山口14:51
 古鷹山の山頂はゴツゴツした露岩で形づくられ、大岩に「古鷹山頂上」と刻まれています。一段低い平坦地には八方園の方位盤(海軍兵学校八方園のレプリカとか)と古鷹山や五省訓の由来の説明板などが設置されていました。
 眼下には波静かな江田島湾と海上自衛隊幹部候補生学校、第一術科学校が見えています。対岸には東能美島、その奥に倉橋島、西に西能美島そして宮島と大小の様々な島々が浮かぶ瀬戸内海の多島美が展開しています。北方面には切串港そして広島市街、東には呉湾が一望できます。
 下山は世上口登山口をめざします。下山口からすぐロープと鎖が架けられた岩場が現れました。この先は鎖、短いハシゴ、ロープとコース上で最大の難所が5ヶ所ほど続きます。10分ほどで難所が終わると「古鷹山頂 140m→」の案内がありました。
 すぐ鞍部で「切串方面下山道」の案内があり左手に下山路が下っています。また「トイレ600m」の案内と「古鷹山登頂記念」のスタンプ押台も置かれています。直進するとテーブルベンチがあり2分で分岐です。
 分岐には江田島市観光協会の「←古鷹山山頂200m・古鷹山二等三角点300m→」の案内があります。古鷹山は西峰と三角点の置かれた東峰(376.0m)のダブルピークの山で、直進方向に三角点への道が登っていますが、三角点は眺望は期待できないので今回は省略しました。
 その他にも「←切串方面・小用方面→」と「←山頂・ソロプチミストの森、小用方面→」の案内があり、右手の小用方面の下山口に「奥小路下山道→」の案内があります。
  降ると右後方の梢越しに岩峰の山頂が見えています。5分ほどでテーブルベンチがありますが展望は得られません。すぐ「←古鷹山頂500m」の表示がありました。その先には「バクチ岩」の案内プレートが道脇にうち捨てられ、バクチ岩への入口は閉ざされていました。バクチ岩から1分でベンチの置かれた展望地で眼下に第一術科学校そして呉湾から江田島湾方面の眺望が開けます。
 この先のゴロ石が散在し土嚢で補修れた悪路を過ぎるとコンクリート階段となりました。コンクリートも終わりバクチ岩から10分ほどで「←古鷹山山頂1km」の案内が出ましたが、この辺りから道は広く穏やかになりました。「←古鷹山山頂まで1.200m」、続く「←古鷹山山頂1.4km」案内を過ぎると道は一転してシダの茂る細い急下りとなりました。 山頂1kmの案内から10分で「←古鷹山山頂まで1,500m」の案内です。これを過ぎると3分で右手の下山方向に「奥小路下山道」の案内があります。
 奥小路下山道の分岐は直進して世上口の登山口に向かいます。1分で左手の細道に入りますが、テープを含めて特に案内など無いので注意しないと見落とします。2分で古びた「頂山まで1700m」の案内が出ました。落ち葉に隠れたコンクリート道を降ると2分で墓地に出ました。家並みを眺めながら墓所を抜けコンクリート階段を降ります。1700m案内から6分で「古鷹山登山口」の石柱が立つ世上口登山口に出ました。
 登山口から車道を左手に5分下った世上口バス停で乗車し小用港(こようこう)に向かいます。小用港から約30分の高速船船旅で広島港に帰着しました。
                                         広島里山紀行


 

 
 
             

   

   
  広島港から切串行きフェリーに乗船しました      切串港のターミナルを後にして 

   

   
  10:04 集落入口に案内がありました    10:14 林道の分岐にも案内が 

   

   
  10:28 登山口から山頂をめざします    10:49 コシダの道を登ると展望が得られました 

   

   
  切串の集落や対岸の絵下山などが望めます   補助ロープが架る足場の悪い個所も 





   

      
  10:58-11:03 支尾根に出るとここにも案内が       急登します 

        

          
  11:11 主尾根に乗ると展望が開け広島市街地も   穏やかに登る快適な縦走路が始まります

      





   
     ザレた斜面降りの場所も    この先は次々に現れる岩を越えての道に

      





   
     11:28 ロープに助けられて登り       11:32 320m台ピークを越えます 

      

        
     岩を越えての道は続きます       最後となる急登を耐えます

   

   
  再び切串の集落を望むと     


  

   
 
  11:51 クマン岳に到着です  

         
        クマン岳の山頂は四等三角点が置かれた南北に細長い台地状です 

    
   江田島湾から津久茂の瀬戸、広島湾そして灰が峰など呉の山並み、呉湾、倉橋島と展望が広がります  

              
 

     





   
    12:40 古鷹山へ向けて下山します    穏やかで快適な尾根道を





   

     
  12:52 帆立岩への分岐に出ました  1   2:53 帆立岩からは野登呂山などが

      





   
         振り返ると天を突き刺すような帆立岩が    この先はしばらく景観とはお別れです 

   

   
  突然、不似合いなコンクリート階段が現れました     急な木階段を登ると小ピークへ 

      





   
     ピークからはロープの架かる急な階段を    13:03 古鷹林道に下山。前方に古鷹山登山口が 





   

      
  13:04-13:06 古鷹山への登山口を出発です       長い階段登りが始まりました 

      

      
     時折緩むことがあるものの       崩落していました 

      





   
     明るい陽光が救いですが    13:17 山頂まで700m地点を通過し 





   

      
  13:34 山頂まで120mを通過です       忍耐の階段登りが続きます 

      





   
     13:39 鎖の張られた階段を登って    露岩群を越えると山頂です


  

        
 




  
  13:41 古鷹山の山頂に到着です   

   
  眼下に江田島湾と第一術科学校、そして能美島、倉橋島などの島々が浮かぶ瀬戸内海の多島美が展開します

   

   
  13:50 世上口登山口に向けて下山します     13:51 難所の鎖場が始まりました 

     





   
    もやいロープの架かる所も    14:06 降りた鞍部は切串下山路が下っています 

   

   
  14:10 三角点と小用方面の分岐に出ました    14:10 直進は三角点へ。小用方面へ降ります  

   

   
  振り返ると古鷹山が    14:15 テーブルベンチが。展望はありません  

   
  

   
  14:16 山頂まで150mの案内を見送ると    14:17 バクチ岩ですがロープで遮断されています 

     
    14:18 展望地です。 眼下に第一術科学校そして呉湾から江田島湾方面の眺望が開けます  

      





        
      ゴロ石が散在し土嚢で補修れた道が    悪路を過ぎると穏やかな尾根道も      

  

   
  14:37 山頂1.4kmから再びコシダを分ける道に   14:42 右手に奥小路下口を見送り直進します

   

   
  14:42 世上口へ下山します。(直進も可です)   14:44 「頂山まで1700m」の案内が出ました

   

   
  江田島の中央地区が見えてきて    14:51 世上口登山口に下山しました

   

   
  14:55 世上口バス停から乗車します   15:15 小用港に到着です

   
 
  16:00 広島港に帰着しました  
   
   
   
   

 
 
 
 
             
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