山    名  極楽寺山
標  高 693m 
場  所 広島市佐伯区・廿日市市 
登  頂 2020.6.24 
アクセス ○広電バス五日市駅北口バス停7:42→五日市高校バス停8:08
○広島工大上バス停→五日市駅南口バス停 
コース ○登り:観音コース
    登山口8:59→10:24極楽寺10:28→奥の院10:31→蛇の池10:49
○降り:屋代コース
   蛇の池11:54→12:30仁王門前12:32→登山口13:33 
メンバー 美13名 
過去記録 R2.1.11   H30.10.3  H30.6.22  H26.12.3   

 

 極楽寺山(693m)は広島市佐伯区と廿日市市の境界に位置する廿日市市20山の一つで、地元では観音山とも呼ばれる歴史と信仰の山です。林道極楽寺線が通じていますが、市街地から近く交通の便がよいこともあって登山者にも人気のある里山です。
 山域は瀬戸内海国立公園に指定され、山上部には樹齢数百年のモミ自然林に囲まれる極楽寺と水の妖精スイレンで知られる「蛇の池」があります。
 高野山真言宗別格本山極楽寺は開山が聖武天皇まで遡るとされる古刹で古くから信仰の対象とされてきました。本堂は毛利元就によって寄進されたと云う広島県重要文化財であり、また国内でも最大級の木像、阿弥陀如来大仏が鎮座する阿弥陀堂もあります。
 蛇の池は周囲約500mほどでスサノオノミコトにまつわる大蛇伝説が伝わる神秘的な池です。池を中心に憩いの森として整備され、静寂に包まれた水面を覆う白、ピンクのスイレンの花と共に多彩な植物や野鳥の声が自然を満喫させてくれます。
 山頂からの展望はありませんが極楽寺境内の展望東屋からは広島湾、廿日市市中心部や瀬戸内海に浮かぶ宮島などの島々を望むことができます。
 登山コースとしては観音コース(観音台団地から)、屋代コース(宮島カントリーゴルフ場から)、平良コース(廿日市平良から)が一般的です。他にも倉重コース(薬師が丘団地から)、佐方コース(佐方PAから)、宮島SAコース(宮島SAから)、原コースや派生した幾つかのルートもあります。
 今回は登りは観音コース、下山は屋代コースとしました。平良コースに比べると距離が短くなりますがその分だけ斜度が増します。標高差は今回利用の最寄りバス停からは約600m程になります。

○観音コース登山口8:59〜極楽寺10:24
 五日市高校バス停で下車し観音台団地を西南に進み中村病院横に出ました。病院から北上し登山口に向かう途中にアジサイの観音寺があるので寄り道しました。
 山陽自動車道の高架をくぐって舗装路を10分、約300mほど進んだ看板製作会社の向かい側が登山口になります。
 登山口には「極楽寺登山口」と「極楽寺山登山口 造幣局」の案内板がありました。
 登山口から4分ほど進むと「二丁石」があり登山路は参道であることが分かります。
 穏やかな道もすぐ深くえぐられ左右が壁のような登り道となりました。二丁石から6分で初めて「あと1.0KM」の導標がでました。
 しばらく続いた掘切のような登り道から開放されると明るい樹林の登りとなります。木階段も見られる道を1.0KM導標から15分で「あと0.8KM 」導標、続いてすぐ五丁石です。三,四丁石は見当たりませんでした。
 8分で半ば朽ちかけたベンチですが展望は得られません。この辺りから岩も見られるようになります。ベンチから7分ほどで初めて視界が得られ木の間越しに廿日市市街の先に宮島を望むことができました。
 0.8KM導標から19分で「あと0.6KM」導標です。岩の道を11分で再びベンチがありここでも木の間から宮島を見ることができます。極楽寺まで展望はこの二個所だけでした。
 ベンチから3分で「あと0.4KM」導標です。登路は傾斜を増しますが要所では木階段に助けられます。0.4KM導標から10分で十丁石ですが間を置かず十一丁石が現れました。
 続いて0.4KM導標から12分で「あと0.2KM」導標です。この辺りから斜度がさらに増してコースで最も厳しい登り道となりジグザグを切り登っていきます。
 0.2KM導標から15分で極楽寺の阿弥陀堂の裏に出ました。ここには案内表示類は見当たりませんでした。
  登山口からは1時間25分ほどでした。

○極楽寺10:28〜蛇の池10:49
 極楽寺は開山が天平の時代まで遡るとされる古刹であり、阿弥陀堂には国内でも最大規模の木像である阿弥陀如来大仏が鎮座します。本堂脇にあった石造りの「厄除三福カエル」は撤去されたのか見当たりませんでした。
 参拝後は今回の主要な目的であるスイレンの花を求めて蛇の池へ向かいます。
 本堂の右手から十三仏の石仏を見送って舗装路を下ると西国三十三ヶ所観音霊場と刻まれた石柱がありました。石仏群の中を奥の院への道が登っているので寄り道します。奥の院一願堂の裏には一人一願が叶うと書かれた「一願の和尚」の五輪の塔がありました。
 奥の院から再び舗装路に出てモミ巨樹の点在する道を下ると林道極楽寺線の第二駐車場です。向かいには修行大師像が立っています。
 ここには「←管理棟・極楽寺→」、「中国自然歩道→」や「極楽寺本堂江二百米」、「右極楽寺参道」など様々の案内がありました。「展望広場→」があり山頂への木階段が登っていますが今回は展望のない山頂はパスして蛇の池に向かいます。
 駐車場を通り抜けて「山林火災防止」、「鳥獣保護区」の表示がある所から山道に入りました。第一駐車場を見下ろして進みます。園地に出て抜けると蛇の池です。池の東岸を進んでテントサイトのあるキャンプ場に入りました。極楽寺本堂からは20分程でした。

○蛇の池11:54〜屋代コース登山口13:33           
 蛇の池は水辺を巡る径(こみち)の落ち着いた雰囲気から四季を通じて親しまれています。今回も水面を覆う圧巻なスイレンの花を求めて多くの人が訪れていました。
 下山は屋代コースとし池の西岸の管理道を下って極楽寺山キャンプ場管理事務所前に出ました。事務所前の第一駐車場から第二駐車場に向け林道を戻ります。
 第二駐車場からは極楽寺には向かわず修行大師立像と「←中国自然歩道・展望台」導標との間から山道に入りました。
 辺りは1991年、1999年、2004年と立て続けの台風や集中豪雨で相当の倒木被害を受けました。とは云えモミ自然林の道は巨樹が点在し深山の雰囲気です。
 林中の水平道を10分ほど歩くと平良コースに合流しました。合流点には来た方向に「←キャンプ場」、そして「←広島市植物公園、廿日市市・原→」導標があります。植物公園方向に進むと1分で極楽寺仁王門の下に出ました。
 門前には三十六丁石があり石段が登っています。また「←五日市市街2.7KM・いこいのもり0.18KM→」と「極楽寺0.15KM↓」の導標が立っています。
 屋代コースの下山口になる「←五日市市街」導標からすぐ木階段です。1分で極楽寺までの距離を示す「200M」の石柱がありました。
 木階段や柵などよく整備された道を5分ほど下ると平成11年の集中豪雨による崩落地に整備された急な擬木階段が現れました。階段は下山路で唯一の展望個所で右手が少し開けて廿日市の木材港や宮島が望むことができました。
 5分ほど下ると左手に第六管区海上保安本部反射板があり右下には東屋があります。ただどちらも残念ながら展望は得られません。
 この先は展望の無い中、ジグザグに急な石段や木階段を下ることになります。途中道が二分する個所もありますが何れも先で合流します。東屋から13分ほどの「800M」石柱を過ぎるとヒノキ植林が目立ってきます。800M石柱から8分で「1000M」石柱と急な木階段がありました。下ると小沢です。
 沢を渡った先からは穏やかな道になり、10分で「1400M」石柱があり右に佐方コースが分岐します。さらにすぐで「中国自然歩道」の導標と「←植物公園3.9KM・極楽寺1.5KM→」そして「佐方方面」の導標があります。佐方方面に進むと先ほど分岐した佐方コースに合流します。
 導標から2分で「1600M」石柱とベンチがあります。ベンチからすぐの小沢を渡って登り返したところに極楽寺まで「1800M」の起点石柱があります。
 1800M起点から下ると屋代コースの登山口です。数台分の駐車スペースと中国自然歩道の案内板、テーブルベンチが置かれ「瀬戸内海国立公園極楽寺山登山道」の石柱が立っています。
 目の前の山陽自動車道高架橋(貴船原橋)を越えて宮島カントリーゴルフ場の西側を下り広島工大上バス停に向かいました。
                          広島里山紀行記


 

                                     


  

   

   
  山陽自動車道の先に目指す極楽寺山が    8:59 スタートは観音登山口です

   

   
  9:03 二丁石が。登山路は参道でした   左右が壁のような道を登って





   

      
  9:09 初めて「あと1.0KM」の導標がでました      深い掘切のような道は続きます 





   

      
  掘切から解放され明るい樹林の登りとなりました      要所には階段も 

   

   
  9:24  「あと0.8KM 」の導標を過ぎて    9:25 五丁石です  

   

   
  9:33 最初のベンチですが展望はありません    次第に岩も現れてきます 

   

   
  9:40 木の間越しですが宮島を    9:43 「あと0.6KM」の導標を過ぎると 

   

   
  木漏れ日の明るい道を   9:54 二番目のベンチ、ここも木の間越しに宮島を 





   

     
  9:57 「あと0.4KM」の導標です   

   

   
  10:07 十丁石です。すぐ十一丁石もありました   10:09 「あと0.2KM」の導標を通過です

   

   
  斜度が増しました   ジグザグを切っての道急なに変わります 

   

   
  10:24 極楽寺境内に到着   10:24 出たところは阿弥陀堂の裏側でした

   

   
  モミ自然林に囲まれる古刹極楽寺    10:28 極楽寺から蛇の池に向かいました

   

   
  十三仏の石仏の脇を下り    西国三十三ヶ所観音霊場から奥の院へ

   

   
  10:31 奥の院。 裏側には五輪塔の一願堂が   10:36 第二駐車場へ出ました。山頂はパスします

   

   
  第二駐車場を抜けて (青は帰路です)    10:43 「山林火災防止」のプレートから蛇の池へ   



 

   

   
  園地広場。 木立を抜けると蛇の池    10:49 蛇の池に到着です

    
       
   静寂に包まれた蛇の池の水面を覆う圧巻なスイレン。 池を中心に憩いの森として整備されています


             
 

         
     
         
   
          

   

   
  11:54 蛇の池の東屋を出発です  

   

   
  12:19 第二駐車場前から「中国自然歩道」へ   モミ自然林の道は深山の雰囲気です
  




  

      
  12:29 平良コースに合流。 植物公園方向へ       12:30 仁王門前に出ました
  
  

   
  12:32 仁王門前から屋代コースで下山です    12:33 極楽寺へ200Mの石柱がありました

   

   
  12;38 急な擬木階段を下ります    擬木階段は木の間越しの宮島展望地

   

   
  12:43 休憩適地の東屋、展望はありません   展望の無い中、ジグザグに急な道を下ります 

   

   
  13:08 急な木階段を下ると小沢を越えます    13:18 穏やかな道を下り佐方コースを分けて 

   

   
  13:21 ここにも佐方コースへの分岐が   13:23 ベンチ、1600Mの石柱も

   

   
  13:27 再び小沢を渡ります   13:28 沢を渡ると1800Mの起点石柱がありました

   

   
 13:33 屋代登山口に到着。中国自然歩道案内板が   山陽自動車道の貴船原横断橋を越えて 
   
   
   
   
   

 
 
         
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